1. スターシップの新星:IDIDとは?

まず、グループの基本情報から確認しましょう。グループ名は
IDID (アイディッ)。これは「何事も努力で最終的に成し遂げてしまう」という意気込みと、「私がやった(I did it)」と胸を張れるグループになる、という意志が込められています。なかなか力強い名前ですよね。
所属事務所はもちろんスターシップエンターテインメント。IVEやMONSTA X、CRAVITYを擁する名門です。IDIDは、その中でも第3本部に所属する8人組のボーイズグループとなります。メンバーは、キム・ミンジェ、チャン・ヨンフン、ペク・ジュンヒョク、パク・ウォンビン、チュ・ユチャン、チョン・セミン、パク・ジュナン、パク・ソンヒョンの8名。デビューは2025年下半期に予定されており、ジャンルはK-POP、流通はカカオエンターテインメントが担当します。
IDIDは、スターシップにとっては2020年のCRAVITY以来、約5年ぶりとなる待望の新人ボーイズグループ。これはスターシップのボーイズグループ史上、最も長いデビュー間隔だそうです。最近成功を収めているIVEやKiiiKiiiに続くグループということで、事務所の持つプロデュース力や成功ノウハウが注ぎ込まれることが大いに期待されています。
2. 誕生の物語:「デビューズプラン」の光と影
IDIDのメンバーは、スターシップの自社サバイバルオーディション番組「デビューズプラン(Debut's Plan)」を通じて選ばれました。この番組は、単なる選抜過程に留まらず、グループのアイデンティティ形成や初期ファンダム構築の基盤となる重要な役割を果たしました。
2025年3月から5月にかけてYouTubeチャンネルで放送されたこのグローバルプロジェクトには、当初33人の練習生が参加。K.WillさんやMONSTA Xのショヌさん、宇宙少女のヨンジョンさんといった先輩アーティストや、著名なダンストレーナーがメンターとして参加し、練習生たちの成長を見守りました。番組テーマソング「ImPerfect」は、不完全でも共に成長していくというメッセージが共感を呼びました。野球場での公演や、プレデビュー曲「Balla」の公開、様々な能力評価ミッション、さらには青春ドラマ「ImPerfect Game」の制作など、多彩な試みが行われました。
最終メンバーは、ファン投票(50%)と所属事務所取締役会の評価(50%)を合算する複雑な方式で決定されました。まず総合順位上位5名(キム・ミンジェ、チャン・ヨンフン、ペク・ジュンヒョク、パク・ウォンビン、チュ・ユチャン)が選ばれ、次にファイナル生放送中のファン投票で最多票を得たチョン・セミンが「ファンセーブ」で合流。最後に、取締役会の選択(ボードセーブ)でパク・ジュナンとパク・ソンヒョンが選ばれ、最終的に8人組でのデビューが確定しました。特にパク・ソンヒョンは、一度脱落候補になりながらも「デビュー・スーパーパス」でファイナルに進出し、最終的に選ばれるというドラマチックな展開を見せました。
しかし、この選抜過程では様々な論争も巻き起こりました。YouTube単独公開による視聴率の問題、国内オンラインコミュニティ(Knetz)での特定練習生(特にキム・ジヨンやパク・ウォンビン)への過度な批判や外見至上主義的な反応、実力ある外国人練習生が最終メンバーに残らなかったことへの外国人嫌悪論争、そしてファン投票順位が低いメンバーが取締役会によって選ばれたこと(特にパク・ジュナン)に対する公正性への疑問などが指摘されました。これらの論争は、ファン参加型サバイバルのジレンマと、デビュー後にIDIDが乗り越えるべき課題を示唆しています。
3. メンバー紹介①:キム・ミンジェ~パク・ウォンビン
熾烈な「デビューズプラン」を勝ち抜いたIDIDのメンバーたち。まずは前半の4名、キム・ミンジェ、チャン・ヨンフン、ペク・ジュンヒョク、パク・ウォンビンの魅力に迫ります。それぞれが持つ才能とストーリーに注目です。
キム・ミンジェ (Kim Min-jae / 2005年生): 最終順位1位。「六角形人材」と呼ばれるオールラウンダーで、特にボーカル評価で1位を獲得するなど実力は折り紙付き。元SM練習生。温かいビジュアルと安定したパフォーマンスが魅力。練習生期間は約3年半。
チャン・ヨンフン (Jang Yong-hoon / 2005年生): 最終順位2位。183cm超えの長身と魅力的なビジュアル。ダンス評価でリーダーシップを発揮しチームを1位に導く。「ImPerfect Game」で主演を務めるなど演技力も披露。リーダーとしてのポテンシャルも期待される。練習生期間は約2年4ヶ月。
ペク・ジュンヒョク (Baek Jun-hyuk / 2008年生): 最終順位3位。ハンリム芸高在学中の若き才能。ダンスに強みを持ちつつ、ボーカルも成長中。元SM、JYP練習生(JYP最終合格歴あり)という経歴が示すように、基本技がしっかりしている。練習生期間は約3年4ヶ月。
パク・ウォンビン (Park Won-bin / 2006年生): 最終順位4位。「蝶のように軽いダンスライン」と評される優れたダンサー。明るい笑顔とステージでの表現力が光る。ハンリム芸高卒。練習生期間は最長の約4年4ヶ月。一部からの外見に関する批判もあったが、ファンの支持でデビュー。
実力派オールラウンダーから、リーダー候補、若き才能、そして華麗なダンサーまで、前半のメンバーだけでもIDIDの持つポテンシャルの高さがうかがえますね。それぞれの練習生時代の経験も、グループの多様な魅力に繋がっているようです。
4. メンバー紹介②:チュ・ユチャン~パク・ソンヒョン
続いて、IDIDの後半メンバー4名、チュ・ユチャン、チョン・セミン、パク・ジュナン、パク・ソンヒョンを紹介します。ファン投票や所属事務所の選択によって選ばれた彼らもまた、グループに欠かせない個性と可能性を秘めています。
チュ・ユチャン (Chu Yoo-chan / 2006年生): 最終順位5位。元カカオエンタ、ビッグプラネットメイド練習生という経歴を持つ。最終5位という高い順位から、ファンと事務所双方からの評価が高かったことがうかがえる。具体的な強みはデビュー後の活動で明らかになるだろうが、様々な事務所での経験が彼の潜在能力を示している。練習生期間は約4年4ヶ月(スターシップ)。
チョン・セミン (Jeong Se-min / 2008年生): ファイナル「ファンセーブ」でデビュー決定。番組序盤で1位を獲得するなど、ファン投票で強さを見せた。ハンリム芸高在学中。「オタク心をくすぐるルックス」と評される末っ子ラインの魅力と、魅力的なボーカルが特徴。NCTジェヒョン似とも言われ、ビジュアル面でも注目度が高い。
パク・ジュナン (Park Jun-hwan / 2007年生): ファイナル「取締役セーブ」で抜擢。元モデルで、小学校時代は野球部という異色の経歴を持つ。練習生期間は比較的短いが(プロフィール公開時5ヶ月)、コミュニケーション評価でチーム1位を獲得するなど成長を見せた。181cmの長身とビジュアルが魅力。ファン投票順位が低かったため選抜に疑問の声も上がったが、事務所からの期待がうかがえる。
パク・ソンヒョン (Park Seong-hyeon / 2007年生): ファイナル「取締役セーブ」で最後に合流。元JYP練習生。セミファイナルで一度脱落の危機にあったが、「デビュー・スーパーパス」で復活し、最終的にデビューを掴んだ。ハンリム芸高在学中。グループのラップポジションを担うと予想されており、ダンスの実力も期待される。
IDIDは、ファンからの強い支持を受けたメンバーと、事務所が戦略的に選んだメンバーが組み合わさっています。異なる経歴や強みを持つ彼らが、どのような化学反応を起こすのか、非常に楽しみですね。
5. IDIDファクター:注目すべき理由
数多くのグループがデビューするK-POP市場で、なぜIDIDに注目すべきなのでしょうか? 彼らが持つ特別な要素、「IDIDファクター」を分析してみましょう。
まず、圧倒的なビジュアルシナジーです。メンバー個々の魅力はもちろん、グループ全体として「ウェブトゥーンから出てきたよう」と評されるほどのビジュアルの調和は、大きな武器です。これはスターシップの得意とするブランディング戦略とも合致しており、初期の認知度獲得に有利に働くでしょう。
次に、多才な人材の組み合わせ。オールラウンダーのキム・ミンジェを中心に、ダンスに秀でたメンバー、ボーカルの潜在能力が高いメンバー、ラップ担当と、各ポジションに実力者が揃っており、パフォーマンスの多様性と完成度に期待が持てます。
そして、「ImPerfect」から「IDID」へと続く成長の物語。「デビューズプラン」での試練や論争を乗り越えてデビューを掴み取るというストーリーは、ファンに深い共感と没入感を与え、ファンダムの結束力を強める力があります。
さらに、IVEやMONSTA Xを成功させたスターシップエンターテインメントという強力な後ろ盾も無視できません。体系的なサポートと成功ノウハウは、グループの安定した成長を後押しするでしょう。最後に、メンバーの多くが10代後半から20代前半という若さと無限の成長可能性。第5世代アイドルとして、これからどのような進化を見せてくれるのか、長期的な活躍が期待されます。
これらの要素が組み合わさることで、IDIDは単なる新人グループ以上の存在感を示しています。ただし、「デビューズプラン」での論争は、デビュー後のファンダム統合という課題も残しています。しかし、このドラマチックな誕生秘話も、今後の活動次第ではグループの強力な武器となり得るでしょう。
6. デビューへの道と公式チャネル
IDIDは、2025年下半期のデビューを目指し、現在準備の最終段階に入っていると見られます。「デビューズプラン」終了後、彼らの正式な第一歩を待ち望む声は、国内外で日増しに高まっています。
デビューに関するニュースや活動情報をいち早くチェックするために、以下の公式(または関連)コミュニケーションチャネルをフォローしておくことをお勧めします。(一部は「デビューズプラン」で使用されたアカウントですが、今後IDID公式として移行する可能性があります。)
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YouTube: NewKids on the STARSHIP (IDID公式チャンネル開設の可能性あり)
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X (Twitter): 公式: @IDID_starship (推定), 日本公式: @nkz_starship_jp (デビューズプラン時)
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Instagram: @nkz_starship (デビューズプラン時、IDID公式移行の可能性あり)
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TikTok: @nkz_starship (デビューズプラン時、IDID公式移行の可能性あり)
特に、デビュー前から日本公式Xアカウントが存在した点は、初期からグローバル市場、とりわけ日本市場を意識した戦略の表れと言えるでしょう。デビューと同時にグローバルなファンダムを構築することが重要視される、現在のK-POPトレンドを反映していますね。